電話線伝いの暖かさ
いなかの家をあとにして
帰路を経て部屋に戻る毎に直ぐ
到着したコールをする
母が東京に遊びに来て田舎に戻っても 同じように電話がくる
最初は この習慣が煩わしくて面倒で好きじゃなかった
ある時 田舎に戻ってった母から一向に電話がなく
ハラハラ苛々モヤモヤ
電話前でジリジリしていた
しばらくしてから電話があったときに 不意に泣き喚いて怒ってた
転寝していたの ゴメーン
あっけらかんとした寝惚けた声を聞いたら
一気に気が抜けて わたしも段々に眠くなってきた
あの時 初めて
案ずる側の気持ち だったり
案じられているうちは
程度に依るけれども
存外ホッとするものなのね と 悪い気はしなかった
この程度に 一見味気無さ気な
素っ気ない気遣いが好き
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